【勉強は当たり前…なのに伝わらない?】
先日、体験に来てくれた小学生のお子さんのお話です。
お母様と一緒に来られたその子は、週に5回もバスケットボールの練習を頑張っているとのこと。
でも、話しているうちにこう言いました。
「バスケがんばってるから、勉強まではしたくない。」
そのまま、体験の途中で帰られることになりました。
お母様も戸惑っていらっしゃいました。
「勉強が大事なのは分かっている。でも、どう伝えても全然聞いてくれないんです」と。
【子どもにとって「勉強=当たり前」ではない】
私たち大人にとっては、「勉強はして当たり前」「将来のために必要なこと」と思ってしまいがちです。
でも、子どもたちにとっては“今”がすべて。
今頑張っているバスケットこそが自分の人生の中心で、将来や勉強のことはまだぼんやりしているのが普通です。
だからこそ、「なんで勉強しなきゃいけないの?」という疑問は、ごく自然なものなんですね。
【親の思いが伝わるためにできること】
勉強の大切さを伝えたい親御さんと、今を生きている子どもたち。
そのすれ違いを少しでも埋めるには、次のようなアプローチが有効です。
✅ 頑張りをまず認める
「週5回もバスケ頑張ってるんだ!それって本当にすごいね!」
まずは、子どもが打ち込んでいることを認めてあげることから始めてみましょう。
「こんなに努力できる力があるんだから、きっと勉強でも力を発揮できるよ」と、肯定からつなげていくと受け入れられやすくなります。
✅ 子ども目線のたとえ話を使う
「バスケ、いきなり試合に出たって勝てないよね?毎日の練習があるから強くなるよね。勉強も、それと同じなんだよ」
子どもがわかる言葉、自分の経験に引き寄せて話すことで、ぐっと理解が深まります。
✅ 勉強は「未来の選択肢」を増やすもの
「勉強は無理にさせられるもの」ではなく、「自分で道を選べる力を育てること」だという考え方も大切です。
好きなことを続けるためにも、学ぶ力は土台になります。
選べる未来を広げてあげる――それが親としてできる大きなサポートの一つです。
【最後に】
勉強は「当たり前」ではなく、「ありがたい機会」であること。
それに気づくまでには、子どもによって時間がかかるかもしれません。
でも、だからこそ、焦らず、対話を続けていくことが大切です。
私たちも、保護者の方と一緒に、子どもが自分で「学びたい」と思えるきっかけづくりをサポートしていきます。
どんな子にも、その子なりのタイミングとペースがあります。 一緒に見守り、育てていけたらと思っています。